生産者の声【しゅんぎく】冬の鍋料理を彩るしゅんぎくで新たな魅力を発信する女性農家

代表|塚越早苗さん・岡部美由紀さん

群馬県佐波郡玉村町上茂木160
090-6154-2412

古くからしゅんぎくの生産が盛んな玉村町で、代々農業を営んできた塚越家。玉村町の農家を中心に新しく開発されたしゅんぎく品種「チュウバキワメ」が普及し始めたことをきっかけに、先代の時代から春菊のハウス栽培に乗り出す。現在は、7棟のハウスを管理しながら春夏のなす、冬場の春菊の二本柱で生産に取り組んでいる。

女性2人だけで営むしゅんぎく農家

「実家の農家を継ぎたい」といった主人とともに玉村町に引っ越してきてもう20年ほどになります。現在は亡き先代たちの意思を引き継いで義理の妹と女2人、しゅんぎくとなすの栽培で農家を切り盛りしています。
しゅんぎくの最盛期は11月中旬から1月いっぱい。早いところでは10月頃に出荷を始める農家もありますが、基本的にはすき焼きなどの鍋料理がおいしい冬が旬。適温は15~20℃前後と暑すぎても寒すぎてもいけないので、ハウスの温度・湿度の管理には日々気をつかい、窓の開閉で換気したり内張りで温度を調節したりとこまめに対処しながら、丹精込めて育てています。

しゅんぎくのおいしさをもっと知ってほしい

2015年には、農家仲間から声をかけてもらい、道の駅玉村宿の開業にあわせて「玉村漬物部」を作りました。メンバーが持ち寄る自慢の野菜を使った手作りの漬物を販売しているのですが、しゅんぎくならしば漬け、セロリやブロッコリーならだし漬けや浅漬け、その他にも福神漬けやハリハリ漬けなどいろいろと手がけています。地道な活動の甲斐あって、最近は贈り物にと直接注文を受けることも。自分たちの農家で採れた旬の野菜で作る漬物が、テレビや口コミなどで広まってくれて、メンバーみんなで喜んでいます。
しゅんぎくのように香りが強い野菜には好き嫌いもありますが、こうした漬物部の活動によって「しゅんぎくって漬物にするとおいしいんだ」と知ってもらえたのがうれしい。群馬県が取り組む「すき焼きアクション」の活動によって、ますます需要が増えていくことにも期待したいですね。これからもより多くの人にしゅんぎくを食べてもらえるように、幅広く活動していきたいと思っています。

農家直伝のおいしい食べ方

葉と茎で火の通りが異なるしゅんぎくは、部分ごとに調理方法を変えるのがよりおいしく食べるコツです。わが家ですき焼きをする際は、硬い茎は早めに鍋に入れてグツグツ、やわらかい葉は食べる直前にさっと割り下に潜らせる程度。その方が独特の香りやシャキシャキとした食感を楽しめるのでオススメです。また、しゅんぎくというと葉物料理のイメージが強いですが、茎は炒めてきんぴら風にしたり、浅漬けにしたりと、食感を生かしたさまざまな調理方法でも楽しんでもらえたらうれしいです。

おいしいしゅんぎくの見分け方

しゅんぎくは、株が年を取ってくると葉の先端がギザギザと細く尖り、食感も若干筋張ったものになっていきます。生食向きの若くてやわらかい芽を見分けたい時には、葉の先端が丸くふっくらとしているものを選ぶのがコツですね。鮮度は、茎の切り口に白い芯が見えないものが収穫したての証拠。新鮮でみずみずしいと、シャキシャキとした食感が味わえます。

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