坂本竜馬もこよなく愛したといわれる軍鶏料理を看板に掲げる居酒屋「上州地鶏　軍鶏農場」。脂肪が少なく赤身が濃く、弾力のある軍鶏特有の肉質を生かして作る鶏のたたきや鍋などのさまざまな料理を、高崎で気軽に味わうことができる。

魅力は、群馬県内の自然豊かな養鶏場で育まれた上州軍鶏を用いた「近江屋の軍鶏すき焼き」。軍鶏は丸ごと仕入れて店内で捌いているため鮮度が抜群なのはもちろん、具材にはモモ肉やムネ肉を、スープの出汁には軍鶏ガラを惜しみなく使用して、コクとうま味たっぷりに作り上げている。また、鶏油で野菜を香ばしく炒めてから割り下を投入し、軍鶏は硬くならないよう最後に火を通すというこだわりの調理方法もおいしさの秘訣だ。

同メニューは、1人前から予約なしでいつでも注文可能。スタッフが目の前で調理してくれるため、火の通りが絶妙なタイミングいただくことができる。スープが余ったら白米やうどんを追加注文して鍋のしめを楽しむのもオススメ。

富岡製糸場からほど近い場所にある、築50年以上の古民家をリノベーションしたイタリア料理店。随所に古き良き日本の建築美が残された趣のある和モダンな店内で、料理人歴30年以上のシェフが作る本格イタリア料理が味わえる。

注目は、地産地消こだわるシェフが送る「イタリア風すき焼き（要予約）」。コース料理のメインとして提供され、5000円なら赤城黒毛和牛を、3800円なら下仁田ポークを主役に据え、下仁田ネギや玉ネギ、パプリカ、カブなどの季節野菜で彩りを添える。食材はいずれも地元・富岡を中心とした県内各地の契約農家から仕入れたものばかりだ。

スープには通常のすき焼き同様、昆布と鰹でとった出汁にしょうゆ、みりんなどを合わせた割下を使用。そこに、酸味が効いた同店自慢の自家製トマトソースをブレンドし、和風イタリアンな味わいに仕上げている。鍋を堪能した後はしめのパスタかリゾットで、うま味たっぷりのスープを余すことなく堪能できるのもポイント。

日本の原風景が残るみなかみ町月夜野で、100余年の歴史を誇る温泉宿「辰巳館」。温泉、人、炭火の３つの“温（ぬくもり）”を大切にした接客で、家族のように温かくもてなしてくれる。

川魚や山菜を囲炉裏の炭火で焼いていただく郷土料理「いろり献残焼き」を名物とする同宿が提供するのは、地元産を中心とした季節野菜や山菜をふんだんに使用した「上州お宝すき焼き」。春はハクサイやタケノコ、夏はカボチャにインゲン、レタス、パプリカ、秋はマイタケ、タモギダケ、カブ、ナガイモ、冬はアボカドやサトイモといった多種多様な食材で彩り豊かに仕上げた贅沢な一品だ。

通常は宿泊プランの夕食の一品として振る舞われるメニューだが、温泉、昼食、部屋休憩がセットになった日帰りプラン（要予約）での利用も可能。なめらかな泉質から玉の肌になれると評判の美肌の湯で身体を温めた後は、四季折々の景色が眺められる風流な客室で滋味豊かな山里料理を味わいながら、心ゆくまで日本情緒を満喫してみては。