生産者の想い
日本人のために生み出された「やまと豚」
ブランドを支える群馬の農場
豚を健康に育てるための徹底した管理と愛情
群馬県吾妻郡にある標高980メートルの自然豊かな山中に位置する広大な土地で、やまと豚を生産しています。大平牧場は、育種・養豚から豚肉の加工・販売、そして飲食までを一貫経営で展開する株式会社フリーデンが運営する農場の一つとして、平成11年に生産を開始しました。「やまと豚」という銘柄は、安心・安全・おいしさにこだわるフリーデンの代表的なブランドとして2001年に誕生しました。ここでは常時、母豚2,000頭を含めた24,000~25,000頭のやまと豚を飼育しています。
私たち生産者が目指しているのは、豚が病気をすることなく健康に育つこと。そのために大切にしているのが、エサ・水・環境の3つです。水がいつでも滞りなく飲めて、エサがしっかり食べられて、ストレスのない衛生的な環境で育つこと。それが豚が健やかに育つには最も必要なことです。
くせのない上品な旨みとくちどけのいい脂身を生み出す
フリーデンオリジナル こだわりの配合飼料
味覚が繊細な日本人が好むようなおいしさを追求して育種改良を重ねてきたやまと豚ですが、肉の風味や味わいに直接関わる飼料には特にこだわりがあります。私たちの農場で与えているのは、トウモロコシを主原料に大麦と米を配合したフリーデンオリジナルの指定配合飼料です。季節にあわせて配合を調整し、例えば冬場は豚の体温を上げるために、大豆カスなどでたんぱく質を高めたものを与えるなど工夫しています。
これを食べて育ったやまと豚は、脂身のくちどけが良く、さっぱりとした後味が自慢です。また獣特有の臭みが少なく、肉質もきめが細かく柔らかい。生産者としての思い入れもありますが「やっぱりおいしいな」と感じますね。
「豚も人間も一緒」 豚自身が選べる心地よい環境づくり
私たちの農場では、1週間で約1000頭の子豚が生まれます。1000頭のなかには、週の初めに生まれた子豚と週の終わりに生まれた子豚がいて、それぞれ体の大きさや強さが違います。大きい豚は少々室温が低くても耐えられますが、小さい豚にはそれが寒いことも。そこで私たちの農場では、豚が体温調節をしやすいよう、育成舎と肥育舎のなかに屋根を設置しています。屋根の内側と外側では体感温度が3度ほど違うので、寒い時は屋根の下に集まって、暑くなれば外へ出ていく。豚自身が過ごしたい環境を自由に選べるようにしています。
養豚で大切なことの一つとして後輩たちに日々伝えていることは「豚も人間も一緒。人間が布団をかけずに眠れば風邪を引くのと同じように、豚も寒いと体調を崩す」ということ。同じ目線で快適な環境を用意してあげることも、健康でおいしい豚肉を生み出すためには重要です。
従業員40名でつなぐバトン
愛情をこめて育てた豚を届けているという誇り
生き物が好きでこの仕事を選んだ従業員は多いはず。現場へ行けばたくさんの豚がいて、いろんな表情があります。特に母豚ともなれば長い付き合いになるので、だんだんと顔つきや性格の違いが分かるようになり、そこに生き物と触れ合う楽しさを感じています。
私たち農場の人間は基本的には生産現場が中心なので、消費者の方と直に触れ合い、反応を見る機会はありません。それでも、大平牧場で働くパートを含めた40名の従業員が、種付けから分娩、育成、肥育などの各部門で順番にバトンをつないで育てた豚を消費者の皆さまに届けているんだ、という誇らしさがあります。時には、買い物で出かけたスーパーの精肉売り場で、居合わせたお客さまがやまと豚を手に取る瞬間をそっと見守ってしまうことも。いろいろな銘柄の豚肉が並ぶなかでやまと豚を選んで購入してくれるのは、生産者として何より嬉しい瞬間です。
3つの品種をかけあわせ、日本人の繊細な味覚にあわせた味と肉質を追求して2001年に誕生した「やまと豚」。きめが細かく柔らかい肉質が特徴で、くせのない上品な旨みが広がる赤身と、甘みがあってあっさりとしたくちどけの良い脂身を持ち合わせています。
【生産者情報】
事業者:株式会社 大平牧場
所在地:群馬県吾妻郡吾妻町大字松谷4017番地1
代表:小林 博人
電話番号:0279-67-2190
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