ごぼう(家庭菜園サポート)
栽培ポイント
- 連作が難しい代表作物で、連作するとネコブセンチュウややけ症が多発するので輪作を徹底しましょう。
- 深根性作物であるため、排水良好で、1m以上の均一な作土層が必要です。下層に硬い層やれきがあると岐根となるので、スコップ等を利用し深耕しておくとよいでしょう。
品種
- 品種
伊助
ほ場の準備
- 深耕
根が末端まで良く肥大するためには、下層まで膨軟であることが必要です。下層のしまった畑では、は種の1か月以上前にまき溝を深耕し、は種までに土を落ちつかせておくとよいでしょう。 - 土壌消毒
計画的な輪作が基本です。 - 土壌改良・施肥
堆肥は完熟したものを使用しましょう。(未熟堆肥は岐根の直接的な原因となるので注意します。)
苦土石灰、溶燐などの土壌改良材を施用します。特に、酸性に弱いので、土壌酸度に注意しましょう。(pH6.5前後に矯正)
は種
- は種期
3月中旬~5月下旬 - 条間、株間
条間70~80cm、株間8cmを目安とし、1か所2~3粒まきとします。 - 覆土、鎮圧
覆土は1~2cmとし、水分が少ない場合は厚めに覆土します。乾燥による発芽障害を少なくするため、覆土後は丁寧に鎮圧を行いましょう。
は種後の管理
- 間引き
生育の極端に旺盛なものや、発育不良株のみを本葉2~3枚時に間引きを行います。 - 追肥
追肥を1~2回行いますが、1回目は4月下旬頃、2回目は葉で条間がふさがる前に行います。
主な病害虫と防除対策
- やけ症
連作障害として、根部が黒褐変するものをまとめて「やけ症」と呼んでおり、主に土壌中のフザリウム菌、リゾクトニア菌、キタネグサレセンチュウによって発生することが明らかになっています。
薬剤のみによる防除では困難ですので、輪作することが対策の基本となります。
また、早堀りは在ほ期間の短縮になり、被害を軽減する効果があります。 - アブラムシ
春期が温暖、乾燥した年に発生が多くなります。幼病期の被害は、根部生育にも影響し減収となりますので、寄生を認めたら早めに防除しましょう。 - サビヒョウタンゾウムシ
近年被害が増加傾向にあります。成虫の出現する4~5月から防除を徹底しましょう。
岐根の要因
- 害虫
土壌センチュウ、ハリガネムシ、コガネムシ類、ネキリムシ等が原因となります。輪作を行うほか、適期防除に努めましょう。 - 乾燥
岐根を生じる土壌水分は20%以下といわれ、乾燥のため直根の先端が枯死し、その上部から新根が発生することにより岐根となります。 - その他
・古種子、充実不良種子の使用
生長が弱いために岐根になりやすくなります。
・根が伸長する下に硬い土塊がある
根端の伸長が阻害され岐根となるもので、下層まで土塊のないように深耕します。
・未熟有機物の施用、多肥
濃度障害により根部先端が枯死し岐根となります。
収穫
収穫適期を過ぎると品質が低下しますので、生育の進んだほ場から随時収穫を行いましょう。