チンゲンサイ(家庭菜園サポート)
栽培ポイント
- 夏期の節間伸長および、冬期の抽苔防止のためチンゲンサイの生育適温に近づけるよう温度管理に留意します。
- 苗床は寒冷紗でトンネルし、コナガ等の害虫を防ぎましょう。
- ハウス利用の場合、周年栽培となるため塩類集積や連作障害に注意し、良質な土作りに努めましょう。
品種・は種
- 品種
5~10月は種 -夏賞味
10~4月は種 -冬賞味
7~8月上旬は種 -夏しんとく
育苗(セル成型苗育苗)
- は種期
周年栽培が可能です。季節にあった品種を選定しましょう。 - は種床
300穴程度のペーパーポットや、セル成型苗用トレイを用いると被覆しやすくなります。 また、雨よけハウスやトンネル育苗で育苗しましょう。 - 培養土の種類
は種用土は、窒素量で300mg/リットル程度の市販の園芸培土を用いると良いでしょう。 - は種
コート種子を1ポットに1粒まきとします。 セルトレーのべた置きは底から根が出てしまい、根鉢形成しづらく不揃いとなるため、ブロック等を利用し地面より10~30cmの高さにトレーを設置しましょう。 - 育苗温度
発芽適温 20~25℃(最低10℃を確保)
生育適温 15~25℃
冬期は7~10日、夏期2~3日程度で発芽します。 - かん水
トレーの上に新聞紙を敷き、発芽が始まり次第新聞紙を除去します。発芽を均一にするには、水分の管理が重要で、培養土を乾燥させてしまうと発芽にむらが生じます。 発芽が揃ったら徐々にかん水を控え、培養土の乾き具合を見てかん水を行います。特に、育苗後半は乾きやすいので注意しましょう。 かん水は晴天日の午前中にたっぷりと行い、かん水むらがないように注意します。 また、併せてかん水のしすぎによる肥切れに注意しましょう。 - 育苗日数
定植が遅れ育苗日数が長くなると、ポット下で根がらみが起き、苗の老化を招きますので注意しましょう。
定植準備
- 土づくり
定植20日前に土壌改良資材と堆肥を施用し、土と良く混ぜておきます。
堆 肥 200~300kg/100平方メートル
苦土石灰 10kg/100平方メートル
BMようりん 3kg/100平方メートル - ほ場管理
前作の根株などの残さ物は、連作障害防止のためほ場外へ持ち出します。 - 基肥
基肥は定植1週間前に施し、耕起・整地を行います。
BM1号 9~12kg/100平方メートル
定植
- 定植時期
定植時期時期別生育日数
・時期 育苗日数
(苗の大きさ) 定植~収穫までの日数
・春 20~25日
(2.5~3.5枚) 30~35日
・夏 12~15日
(2.5~3.0枚) 20~25日
・秋 20~25日
(2.5~3.5枚) 30~35日
・冬 25~30日
(3.0~3.5枚) 40~45日 - 栽植密度
定植床は前日に軽くかん水しベットを作り、夏は白黒ダブルマルチ(条間15cm×株間18cm (白を上))を張ります。 春・秋は黒マルチ(条間15cm×株間15cm)、冬は透明マルチ(栽植密度、同上)を使用します。 - 定植方法
苗は根を乾かさないようにかん水してから取り、定植した後に十分かん水します。 また、真夏は3~4日程度、黒寒冷紗または白寒冷紗2枚重ね等で遮光して活着を促し、活着し次第除去します。
定植後の管理
- かん水
定植後から活着までは十分かん水するが、以後は乾いたらかん水し根張りを促します。 かん水は晴天の続く日を選んで行うが、春・秋は午前中に、夏は気温が下がった夕方に行います。 特に、定植後のかん水むらは生育に大きく影響するので、乾きやすい部分は早めに補正かん水をして生育を揃えましょう。 - 温度管理
生育適温は15~25℃で換気は26℃を目安に行い、高温による品質の低下を防ぎましょう。 冬期は、最低気温5℃を確保するためカーテンまたは、トンネル、べたがけ資材により保温する。
主な病害虫と防除対策
- 白さび病
低温多湿時に発生が多くなります。換気に注意しハウス内の湿度を低下させましょう。 - 根こぶ病
ほ場の排水を良好にし、多湿にならないように管理しましょう。
石灰を施用して土壌の酸度を矯正します。
残さ物は、ほ場内に残さず適正に処理しましょう。 - コナガ
ハウス側窓部、入口等を寒冷紗で被覆し害虫の侵入を防ぎましょう。
収穫
収穫期は作型により生育日数が異なるため、目安は草丈が20~25cm、展開葉数12~14枚で収穫します。 収穫方法は、株元を持って抜き取り、不要な葉を除き根部を切り落とします。