はくさい(家庭菜園サポート)
育苗
- は種
ペーパーポット(91穴)もしくはセル成型ポット(72・128穴)を利用し、床土を詰めた後に充分かん水しは種します。間引きの労力を軽減するため1粒播きとします。発芽まで濡れた新聞紙を掛けて乾燥を防ぎましょう。 - は種期
8月下旬~9月上旬 - 育苗管理
育苗期が高温期のために地温が上昇しすぎないように管理します。また病害虫を防除するために必ず寒冷紗被覆を行います。
定植準備
- 根こぶ病(※1)対策
連作地では根こぶ病の発生が心配されるので根こぶ病抵抗性品種を栽培します。
また酸性土壌では発生が助長されるので堆肥や土壌改良材で酸度矯正を行いましょう。
(※1)主にアブラナ科の植物に起きる連作障害。根にこぶができ地上部は枯れてしまう。連作には注意が必要。
ベットづくり
- 施肥
堆肥や土壌改良材を全面に早めに施肥し20cm位の深さで耕耘します。堆肥は完熟堆肥を施用し未熟なものは土壌病害を助長するので使用しないようにします。基肥は定植1週間前までに行い土に良くなじませておきましょう。 - ベットづくり
病害虫防除と冬期の地温確保のためにマルチ栽培が良いでしょう。マルチを行うときは降雨後の土が湿っているときに行います。また、ほ場内に水が滞水しないように排水溝を設置しておきます。
定植
- 時期
9月中旬~9月下旬 - 栽植密度
畦幅 120cm 条間45cm
株間 50cm - 定植の方法
定植後の活着を促進するために晴天で風のない日に行うのが良いでしょう。
定植後の管理
- 補植
欠株や生育の悪い苗は速やかに補植する。補植が遅れると結球(※2)しない場合があります。 - 追肥
追肥は苗の活着を見たら早めに数回に分けて行います。遅くとも10月15日までには追肥を終わらせます。 - 生理障害防止策
アブラナ科植物はカルシウム欠乏症による芯腐れ症が乾燥すると発生しやすくなるので、カルシウム剤の葉面散布を行います。生育後半期乾燥しているほ場ではかん水を行うと効果が高いでしょう。
また多肥栽培や生育後期の追肥などでも発生が多くなります。 - 外葉の結束
12月に入り強い霜により外葉が痛んでくるので、外葉を下からていねいにかき上げてまとめゴムや、ビニールひもで上部を結束します。 - 囲い貯蔵
12月下旬から1月にかけて外葉が白くかさかさになった頃行います。囲いを行う場所を少し高くして雨水が溜まらないようにし、そこに根を付けたままのハクサイを短冊状に並べます。雨水等が入らないようにワラなどで被覆するが西側と上を特に厚くします。降雨雪の際はビニール被覆をして水が中に入らないようにします。晴天になったらビニールは直ちに除去しましょう。
(※2)キャベツやハクサイ、レタスなどのように、葉が球状に巻き込むことを結球という。
主な病害虫と防除対策
- ウイルス病
アブラムシにより伝播されるので育苗中は寒冷紗などで被覆しておきます。マルチ栽培を行うと定植期を遅らすことが出来、軽減できます。また、早植えを行うとウイルス病の発生率が高くなるので早植えは避けましょう。定期的に殺虫剤を散布すると良いでしょう。 - 軟腐病
雨が多い年に発生が多くなります。ほ場の排水を良くし、降雨後に薬剤散布を行います。またマルチ栽培は泥跳ねが軽減されるために発生が抑制されます。