ブロッコリー(家庭菜園サポート)
栽培ポイント
- 育苗中や定植直後の高温乾燥、秋の長雨、台風に特に注意しましょう。
- 早生品種から晩生品種までを組み合わせて長期収穫を行うことができます。
- 害虫の多い時期にあたるので、寒冷紗被覆育苗を行い、定植後もコナガ等の害虫防除に努めましょう。
品種・播種
- 品種
早生品種 : シャスター、グリエール
中早生品種 : 緑嶺、まりみどり、天雷
中生~晩生品種 : なおみどり28号、緑炎 - は種期
7月上旬~8月中旬 収穫時期、収穫労力等を考慮し品種選定します。 - は種
コートティング種子を1穴に1粒まきます。
育苗
- セルトレイの種類と必要数
200穴 20~28枚/10a
128穴 32~43枚/10a - 培養土の種類
セル成型苗専用培土を使用します。 - かん水
は種前に十分なかん水を行い、は種後は、やらないか極少量とします。
マルチは、は種の7~10日前までに、適度な土壌湿度の時に黒色ポリマルチを張りましょう。 - 発芽促進
発芽までは、乾燥と温度上昇を防止するため日陰に置きます。また、濡れ新聞紙で上面を覆い発芽が揃ったら直ちに新聞紙を取り除き、育苗トンネルに移します。 - 発芽後の管理
育苗箱は、トレイ下から根が出るのを防ぐため床面から15cm位上げます。夕立による培土の流亡や、害虫防除を目的に、雨よけ施設の利用や寒冷紗被覆育苗を行います。
かん水は晴天日の午前中にたっぷりと行い、かん水ムラがないように注意します。夕方は調整程度とします。
なお、かん水のしすぎは徒長苗の原因となるので注意しましょう。 - 苗の馴化
植え付けの2日前になったら、かん水を控え、外気にあて苗を馴化させます。 - 育苗日数
20日~25日 定植が遅れ育苗日数が長くなると根まきが起こり、活着が悪くなります。
ほ場準備
- 土づくり
定植20日前に堆肥と土壌改良資材、化成肥料を施用し、土と良く混和しておきます。 - 施肥
生育を安定させるため、緩効性肥料主体に用います。
定植
- 定植時期
7月下旬~9月上旬 - 定植苗の大きさ
本葉3~3.5枚程度 - 定植の方法
定植前にトレイに充分かん水してから定植を行います。
ほ場は、前日に十分潅水し、適正な土壌水分を確保します。
幼苗定植であるので、深植、浅植に注意します。
定植後の管理
- かん水
活着促進のために、かん水設備のないところでも、定植後2回程度は株元に十分かん水します。 - 培土・追肥
風害で倒伏しやすいので、定植15日後に追肥を兼ねて第1回目の中耕培土を行います。その後、花蕾が見える時期まで草勢を見ながら追肥、中耕(※1)を行います。
(※1)通気性を良くする目的で土壌の表層を浅く耕す作業を中耕という。除草と同時に行うことが多く、この場合、中耕除草という。
主な病害虫と防除対策
- ネコブ病
連作によって発生が多くなるので、アブラナ科野菜との連作を避け、他作物との輪作を行いましょう。登録薬剤で土壌消毒を行うのも効果があります。 - アオムシ、コナガ、ヨトウムシ
育苗期から11月まで発生が多く、特に生育初期の食害により被害が大きくなります。老齢幼虫になると薬剤抵抗性が強くなるので、定期的な防除に努めましょう。
収穫
花蕾の状態を見ながら適期収穫を行います。特に早生品種は取り遅れによる花蕾の変色をおこしやすいので注意しましょう。