やまのいも(家庭菜園サポート)
栽培ポイント
- 肥沃で作土が深いほ場が適しています。
- 植付け 夏期の干ばつの時のかん水がポイントです。
- 輪作を行い、ネコブセンチュウの被害を防止しましょう。
品種・播種
品種 いちょういも(中首系)
種芋重 10平方メートルあたり4kg
ほ場準備
- 種芋準備
種苗店で収量が多く、形状の良い系統を購入します。前年収穫した芋を種芋として利用することもできます。 首の断面が丸く、尻部がバチ形に張り肉厚で、病気やセンチュウの被害がないものを利用しましょう。 2~3月の植付前に、首50g、胴60g、尻70gを目安に切断し、腐敗しないよう殺菌剤で種芋消毒した後、陰干しして、部位別に分け保冷庫に貯蔵します。 - 深耕
イモが末端まで良く肥大するためには、下層まで膨軟であることが必要であるため、スコップ等で素掘りを行いましょう。
ネコブセンチュウ防除
ネコブセンチュウ害の防除のため、植付前に粒状タイプの殺センチュウ剤を土壌に混ぜておきます。 - 土づくり
堆肥、土壌改良資材を施用したのち、管理機等で耕耘します。
・堆肥 30kg/10平方メートル
・苦土石灰 1kg/10平方メートル
・BM熔燐 0.6kg/10平方メートル
定植
- 定植時期
4月~5月 - 定植
畦幅70cm×株間21cmに植え、発芽を揃えるため種芋は部位別に植えましょう。
後の管理
- 基肥・培土
植え付け後、管理機で培土します。萌芽しはじめたら畦間に基肥を施します。
IB化成S1号 0.8kg/10平方メートル 又は
有機A801 1kg/10平方メートル 又は
有機アグレット大和芋専用 1.4kg/10平方メートル - 除草剤
培土後15日以内に処理する。 - かん水
7月以降の高温乾燥期には、かん水します。かん水量は20mmを目安とし、乾燥する年は5~7日間隔で行います。 - 追肥
追肥の時期は1回目が7月上旬、2回目は昼夜の温度差が増す8月中旬頃が適期です。
窒素、燐酸、加里の吸収量は、ヤマトイモの生育が盛んになる7月中旬から増加し、9月中旬でピークになります。そのため、追肥は特に栄養生長から生殖生長に変わる8月中旬頃までが重要になります。
1回目:大粒ジシアン有機800 9kg/10平方メートル
2回目:大和芋追肥大粒505 1kg/10平方メートル
主な病害虫と防除対策
- 褐色根腐れ病
健全な種芋を用いて、種芋は植付前に殺菌剤で処理をします。また、植え付け前に土壌消毒を行いましょう。発病の甚だしいほ場では1~2年作付けしないようにしましょう。 - センチュウ類
健全な種芋を用い、土壌消毒を行います。ギニアグラス、エン麦等と輪作をするなどし、密度を下げることも有効です。 - ハダニ類、葉渋病
梅雨明け頃から適用薬剤を数回散布します。
収穫
茎葉が枯死する10月下旬から3月下旬まで随時収穫することが出来ます。貯蔵する場合はポリ袋に入れ、保冷庫内で3~4℃に保持します。貯蔵して翌年の種芋として利用することもできます。